江戸後期の杉の枝…輪切り

 

圧縮桧の話題ではなく、杉のお話を…

智頭の杉は、奈良の吉野杉、京都の北山杉と並び、西日本で有数の銘杉の産地として有名です。

約1年前、江戸中期に植生された270年超生の杉をご近所の林業家らが伐倒したのですが、その大径木の杉の枝を貰っていたのです。
1年間は長さ1m~1m50㎝の長さのまま自然乾燥させたうえ、昨年暮れに知り合いの隣村・西粟倉村(岡山県)の岸本製材所さんで厚み35㎜で輪切りにして貰いました。

厚み35㎜の輪切りに製材中

その輪切りであるものを作る予定にしているのですが、そのまま乾燥させると絶対に中心部から外に向かって割れるので、それを抑制・防止するために水中乾燥を1か月させていました。この寒い冬の期間、1月のある日は最低気温がマイナス11℃になるなど、水中乾燥といっても凍ったままの時もありました。

その水中乾燥から先日水揚げさせ、150年から200年の年輪を持つ智頭杉の゛枝”の輪切り100枚を、自然乾燥させるステージに移しました。

「枝」のサイズ:径18x16cm

年輪150年分くらいは数えられました

大変目が詰まっている枝の輪切り、芯の部分と外側では力の掛かり具合が違うので割れが出やすいのですが、水中乾燥を経た輪切りを観察しながら無事に乾燥工程を完了させたいと思っています。

小屋のなかで通気させながらの自然乾燥開始です。 トータル100枚!

夏には、この枝から誕生するカタチをお披露目したいと思っています。